業務アプリで使いやすい一覧機能を作るための設計ポイント

2024年6月13日木曜日

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業務アプリで使いやすい一覧機能を作るための設計ポイント

業務アプリケーションにおけるデータの一覧表示は、その設計内容次第でユーザーの業務効率を大きく左右します。データを一覧に表示する機能は一見単純かもしれませんが、ユーザーが求める情報を整理し最適な見せ方を検討する必要があります。
この記事では、使いやすい一覧画面を設計するためのポイントについて解説していきます。

業務アプリでは一覧機能は超重要!

業務アプリケーションにとって、一覧機能は情報を素早く把握し、効率的に作業を進めるための起点となる重要な部分です。一覧機能の使いやすさがシステム全体の操作性を大きく左右し、データ管理の効率も決定づけるため、設計には特に注意が必要です。
使いやすい一覧機能を提供することで、ユーザーは必要な情報を迅速に見つけ出し、業務の生産性を向上させることができます。

使いやすい一覧画面の設計ポイント

使いやすい一覧画面の設計にあたっては、まずエンドユーザーのニーズを深く理解することが重要です。どの情報が最も重要か、どのように情報を見たいかを把握するために、ユーザー調査やフィードバックを積極的に取り入れることが推奨されます。
例えば、ユーザーが最もよく使うデータフィールドを一覧の先頭に配置する、またはフィールドの表示項目や並びをカスタマイズ可能なを提供するなど、ユーザーの作業効率を最大限に考慮した設計が求められます。

それでは、使いやすい一覧画面を設定するポイントについて、いくつか見ていきます。

データの整理と表示

データを整理し、業務ごとにユーザーが求める情報を的確に提供することが重要です。 多くの情報を表示するのも重要ですが、やたらめったら表示すると逆に混乱を招きます。
また、一覧を表示するうえでデザインを重要です。列や行を明確に区別し、視覚的にも分かりやすいデザインを採用することが効果的です。また、情報の優先度に応じてフォントサイズや色を使い分けることで、より一層情報の可読性を向上させることができます。

インタラクティブなフィルタリング

多くのデータを扱う業務アプリにおいて、情報をフィルタリングする機能は非常に重要です。ユーザーが求めるデータセットに素早くアクセスできるように、多様なフィルタリングオプションを提供すること重要です。

ソートとグルーピング機能

多くの情報を見せる一覧機能には、ソート機能が不可欠です。これらの機能を使用することで、ユーザーはデータを瞬時に並べ替えたり、関連する情報をまとめることが可能になります。たとえば、期限などの任意のフィールドでソートできることで、業務の優先順位などのユーザーが明確に判断できます。

ページネーションと無限スクロール、どっちがいい?

「ページネーション」と「インフィニットスクロール」は、大量のデータを一覧表示する際に広く利用される二つの主要な手法です。これらの方法はそれぞれにメリット・デメリットがあり、適用するシナリオによって最適な選択が異なります。

ページネーションのメリット・デメリット

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ページネーションは、特定の件数ごとにページを分けて一覧表示する手法です。
特に大規模なデータを扱う際に効率的で、ユーザーが目的の情報が含まれる特定のページ番号を知っていれば、直接そのページにジャンプして情報にすぐアクセスすることが可能です。この機能は、ソート機能と組み合わせることで、ユーザーが求めるデータが存在するページ位置を予測できるため、非常に便利です。また、ページネーションはGoogleなどの検索エンジンがページをインデックスしやすくするため、SEOにも有利です。
しかし、ページを移動するたびに新たなページを読み込む必要があり、このプロセスがユーザーの操作を一時的に中断させることがあります。特にスマートフォンなどのモバイルデバイスでは、ページ番号をめくる動作がユーザービリティを損ねることがあるため、その点を考慮する必要があります。

無限スクロール(インフィニットスクロール)のメリット・デメリット

無限スクロールは、ユーザーがページの末尾に到達すると自動的に次のデータセットを読み込む方式です。この手法は特にソーシャルメディアプラットフォームや画像ギャラリーで一般的に使用され、指で簡単にスクロールできるためスマートフォン向けのウェブページやアプリに最適です。ユーザーは途切れることなくデータを探索でき、特に視覚的なコンテンツのブラウジングに適しています。これにより、ながら見をしながらお気に入りのコンテンツを探すことが容易になります。

しかし、無限スクロールには欠点も存在します。SEO対策が難しいため、検索エンジンによるページのインデックス作成が効果的に行えないことがあります。また、大量のデータが存在する場合、ブラウザのパフォーマンスに悪影響を及ぼす可能性があります。さらに、一度別の画面に移動した後に元のページに戻ると、元の位置に自動的に戻ることは技術的に困難で、ユーザーは再びスクロールを始める必要があります。これは、特に長いページでユーザーの負担となることがあります。

最適な選択をするために

このように、テキスト重視のコンテンツはページネーションが、視覚的なコンテンツは無限スクロールが適している場合が多い。いずれにせよ、ユーザーがデータをどのように利用するか、何を最も重視するかを考慮する必要があるでしょう。

まとめ

業務アプリケーションにおける一覧表示機能は、ユーザーの業務効率を大幅に向上させる可能性を秘めています。この記事では、使いやすい一覧画面を設計するための重要なポイントを、具体的な事例とともに紹介しました。
一般に公開するWEBサイトの場合は、SEOの面でも考慮が必要ですが、業務アプリの場合は使いやすさを最優先に設計することが重要です。業務アプリは日常の作業を効率化することが目的であるため、ユーザーが直面する業務の複雑さを軽減するために、ユーザーに寄り添った設計を心がけましょう。

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Webアプリエンジニア。 日々新しい技術を追い求めてブログでアウトプットしています。
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