はじめに
「Macを使っているけれど、どうしてもあのWindows専用ソフトが使いたい……」 仮想環境を構築したり、Boot Camp(Intel Macの場合)を使ったりする方法もありますが、リソースの消費が激しかったり、切り替えが面倒だったりします。
そこで便利なのが「Wine」です。Wineは、macOS上でWindowsアプリケーションを直接動作させるためのオープンソースの互換レイヤーです。今回は、MacにWineを導入して、実際にWindowsアプリを動かすまでの手順を分かりやすく解説します。
XQuartzをインストール
WineでGUIアプリを動かす際に、環境によってはX11周りのサポートが必要になります。 macOS標準ではX11が入っていないため、まずは XQuartz をインストールします。
XQuartz よりダウンロード(Quick Downloadよりリンクをクリック)
ダウンロードしたパッケージを画面の指示に従いインストールします。 インストール後は、念のため一度Macを再起動しておくとトラブルが減ります。
Wineのインストール
次に、本命のWineをインストールします。今回はパッケージ管理ツールのHomebrew経由で導入します。
今回は安定動作を優先して「wine-stable」を指定します。もし最新機能が含まれる開発版を使いたい場合は「wine@devel」を選びますが、基本的には安定版がおすすめです。
ターミナルを開き、以下のコマンドを入力してください。
$ brew install --cask --no-quarantine wine-stable
winetricksのインストール
winetricksとは?
Wineをインストールしただけでは、Windowsアプリを動かすのに必要なライブラリやフォントが足りず、文字化けやエラーが発生することがよくあります。winetricksは、それらの不足パーツをコマンド一つで簡単に補ってくれる非常に便利な補助ツールです。
インストール
まずは、インストール用の一時ファイルを保存するディレクトリ(今回はダウンロードフォルダ)へ移動します。
$ cd ~/Downloads
インストール用のスクリプトをダウンロードします。
$ curl -OL https://raw.githubusercontent.com/Winetricks/winetricks/master/src/winetricks
続いて、Homebrewを使ってwinetricks本体をインストールします。
$ brew install winetricks
日本語フォントのインストール
Wineの初期状態では、日本語が「豆腐(□)」のように文字化けしてしまうことが多いため、代替フォントを導入しておきましょう。
まずは、MSゴシックなどの代替フォントをインストールします。
$ winetricks fakejapanese_ipamona
さらに、メイリオフォントの代替として機能するフォントもインストールしておくと安心です。
$ winetricks fakejapanese_vlgothic
Windowsアプリを動かしてみよう
準備が整ったので、さっそくWindowsアプリを動かしてみましょう。 今回は、データベース開発者にはおなじみの高機能ツール「A5:SQL Mk-2(A5M2)」を試してみます。
Windowsと同じ手順で A5:SQL Mk-2(A5M2)の公式サイト よりアプリをダウンロードします。
ダウンロードしたZIPファイルを解凍すると、中に .exe 形式のファイルが入っています。MacにWineが正しくインストールされていれば、.exe ファイルにWineが関連付けられているはずです。
「A5M2.exe」をダブルクリック、または右クリックからWineで開きます。
すると……なんと、いつもWindowsで使っているA5M2がMac上で動き出しました!
と思いましたが、メイン画面でシステムエラーが無限に表示されてしまい、操作不能になってしまいました。。。
ネット上の報告では「普通に動く」という声も多かったので、どうやら最新版のA5M2とWineの相性の問題があるのかもしれません。
そこで、気を取り直して少し古いバージョンのA5M2をダウンロードして再試行してみることに。今回は「Version 2.18.3」を試してみます。
今度はエラーも出ず、スムーズに起動して普通に操作することができました。
Wine経由の場合、アプリのバージョンによって挙動が大きく変わることがあるようです。「最新版が動かない!」というときは、少しバージョンを落として試してみるのがコツかもしれませんね。
まとめ
今回は、MacにWineを導入してWindowsアプリを動かす手順をご紹介しました。
MacでWindowsソフトを動かす方法はいくつかありますが、Wineは仮想環境を構築するよりも動作が軽快で、手軽に利用できるのが大きなメリットです。
導入のポイントを振り返ると、以下の通りです。
- XQuartzとWine本体を正しくインストールすること
- winetricksを活用して日本語フォントを導入し、文字化け対策をすること
- 最新版でエラーが出る場合は、少し前のバージョンを試してみること
今回のA5:SQL Mk-2の例のように、バージョンの違いだけで問題なく動くこともあります。諦めずに試行錯誤してみるのが、Wineを使いこなすコツと言えそうです。皆さんもMacで使いたいソフトがあれば、ぜひこの方法で試してみてください。

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